今現在4歳の男の子と0歳の女の子、二人のパパをしながら会社経営をしています。結婚してから今まで、育児家事に関してそれなりに、「自分なりに」やってきたつもりではありますが、実際の家庭内での評価はどんなものかは不明です。そんな状況下で不完全な私ですが、ここまで体感し学んできた教訓を紹介させて頂きたいと思います。
育児と家事。「できない」はない
家事と育児に関して授乳以外にパパが「できない」事は一つもありません。最初は難しかったとしても訓練すれば出来る事、やり方を知れば出来る事で、器用さや特別な技術が必要なく出来ることがほとんどです。
確かに仕上がりを求められるラインに持っていくのは至難の技です。家事や育児には文字起こしされていない明確なルールやマニュアルが存在し、それらは全てパートナーの頭の中にあり、精密なヒアリングと自分の遂行した任務のフィードバックを受けなければ、合格の評価を頂くレベルに到達することはできません。自分がやった仕事を修正される事に嫌気が差す事もあり、やる方が迷惑になるのでなないか。と言う気持ちが存在するのも事実です。
しかし、一つ一つの項目を「やってみる」事は可能です。たとえ修正指示が入ったとしても、厳しい指導が入るレベルまでしか到達できないとしても、「できない」事はないのです。
逆上がりをできるようになる事よりも、二重跳びをできるようになる事よりも、オムツを「変えてみる」事は難しくありません。
最初は時間もかかりますし、端々から水漏れが起き、洗濯量を増やす事につながっていまう事もありますが、まずやってみると見えてくるものがあります。
太もも周りのギャザーの存在を知り、その活かし方にテクニックが必要な事を知ります。次のオムツを敷く前に、撤去してしまい、無防備な状態でもたもたしていると、放水作業に入られ水浸しになる事を知ります。
そうしていくうちに、必要な知識とスキルが身につき、いずれおむつ交換マスターへの道が開かれていくのです。
ないのは「やる気」であり、必要なのは、「問題発見、仮説と検証。情報収集。」まずは現場の最前線で業務遂行に当たる事から全てが始まり、やってみる事の難易度はそんなに高くはないものです。
「時間がないから」育児と家事ができない。はない。
1日中分刻みのスケジュールで動いている方はそんなに多くはないでしょう。必ず家にいる時間の中に何もしていない隙間があるものです。家事、育児に費やす時間がある事に気づくおすすめの方法を一つ紹介したいと思います。
学生時代、私は野球部に所属していました。中学の頃は割と上下関係がキツく、先輩が全員休憩するまで後輩は休憩してはいけない。何かあれば必ず先輩より早く動く。このような空気感がありました。まさにこれと同じ事をすればいいのです。
奥様が立っている間、動いている間は「自分も座らない」お子様から何かしらのサインが出たら、奥様が立つ前に自分が立つ。
このことを意識すれば自然と業務遂行の時間が捻出されるようになります。5分10分ソファーに寝転がった所で疲れは取れません。チームで仕事をして2倍とまではいきませんが、1.5倍速で全ての仕事を終わらせた方が、いろんな面で良い事が多いのではないでしょうか?
育児と家事「俺はできている」はない。
できていると思った時点で終わりです。その後の昇格人事はなくなり待っているのは降格のみ。
まず全ての領域を把握できてはいないという事を自覚しなくてはなりません。家事、育児のプロジェクトには見えていない神の領域が存在します。また単発的に代打で登場するケースと連続で打席に立つ場合では疲労度や日によっての難易度は大きく変わります。特に育児は、予測不可能で、機嫌に大きな波のあるモンスターが相手です。半分やっているつもりの人は全体の半分の領域の仕事量しか把握できていない。2割やっているつもりの人は80%は知らない業務が存在すると認識するべきかと思います。
また、評価軸は自分が決める事ではなく、ルールややり方を決めるのも自分ではありません。自分の中の法律では100%完成しているように見えても、80%くらいの完成度で実は20%未完成な部分がある事も多々あります。
さらに、時間の経過と共に、業務マニュアルは更新され続け、子供の成長と共に新たな新メニューが挿入され、新しい業務が舞い込んできています。
常に向上心と謙虚な気持ちを持ち、新人の時に初心を忘れないようにより以上を追求していく事が重要です。
「役割分担」はない
ここから、ここまでが私の仕事です。それは業務内容外です。と言う方と一緒に仕事をする難しさは皆さん周知の通りです。仮に役割分担が成立するとすれば、会議を積み重ね、議事録を取り、文字として役割分担を明記する必要があります。
何となく、空気的に。の役割分担は危険です。実はお互いが自分の役割ではない。と認識している事もありますし、有事の際には、お互いがリカバリーする必要があるので全ての業務を経験しておく事も非常に重要です。
目の前にある仕事は貪欲に。自分で自分の役割を決めつけず、全ての業務に携わり、オールラウンダーを目指すべきで、仕事の幅が広がれば、一つの仕事のクオリティーも大きく変わってきます。
育児も家事も仕事と同じ
実際の仕事と家庭での業務に大きな違いはありません。ほぼ同じです。それぞれの会社にルールや評価基準があるように家庭内でも同じような流れが存在します。
また家庭内のプロジェクトに積極的に参加し、習得していく事によって、タイムマネージメントやコミュニケーションスキル、問題発見能力と仮説、検証力等、実際の仕事に活かせるスキルが多く身につきます。
学生時代、学校の授業を受け、夕方から夜まで部活やバイトなどをやっていた方も少なくないはずです。体力の衰えはあるとはいえ、8時間しか動けない訳ではありません。二つの仕事を掛け持つ事はハードではありますが、人生を豊かにしていく上で非常に重要で貴重な体験ができるのも事実です。
育児や家事は意外と面白い
大変なことがほとんどですが、その中にも楽しさもあります。一つ一つ習得していく喜びや、効率化した時の達成感もあったり、普段の視点が変わり新しい角度でものが見えるようになったりもします。
ニトリに行った時に洗濯コーナで、風が吹いてもハンガーがずれない、波波の金具がついた洗濯棒を発見した時の喜びは今でも忘れません。
そして、育児に関しては、日々成長が見えます。今までできていなかった事を一人でできるようになる瞬間に立ち会えたり、わがままを言って道の真ん中で動かなくなったような過去の思い出や記憶が鮮明に残っていたり、幸せの一部となっている事も少なくありません。
家族のために。というのももちろんありますが、自分のためにも積極的にやっていて損はないかなと思います。
まとめ
育児や家事に休みはありませんし、その業務に完璧はありません。大変なことも多いですが、やってみると案外面白かったり、思いもよらないところで役立つスキルが身についたりする事もあります。辛いしんどいだけではない側面もあり、かけがえの無い貴重な経験をする事もできます。まずやってみる事自体は難しいことではありません。ぜひ一緒に育児家事道を学んでいきましょう。